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姑の料理のレパートリー

夫さんがよく言う台詞に「俺は(食べ物の)好き嫌いはない」というのがあるんだけど
実はけっこう好き嫌いがあるのよ。
だけど、自信満々に言うの、「好き嫌いはないって」。
まあ、仕方ないのよね。
育ってきた環境が環境だから。

夫さんの母、つまり義母はものすごく料理のレパートリーが少ない人だったの。
それは義父がとてつもない偏食家だったのと、
義母自身が食べる事や作る事にあまり興味がなかったせいだと思うんだけど。
でも、子どもにはそんなのわかんないじゃない?
俺は出されたものは全部食べてた。
食べられた。
俺に好き嫌いはない!
とこうなったらしいのね。

夫さんの時は給食というものはなくて義母の作る弁当を持っていってたし、
長じて勤めるようになったけど、勤め先には食堂があって、そこは一般的な定食とかでそんなにアレコレ作らないからそこでも好き嫌いの判別は無理。
結局結婚する事により
妻である私が摩訶不思議な料理をいろいろ出すまで「俺に好き嫌いはない」と固く信じてたってわけ。
実は今もそう思ってるらしい・・・・
料理を提供するこっちは、アレは嫌い、コレはいやをたっぷり聞いているので、もはやそんな世迷言は通じないのだ。はっ!
(正確にいうと、初めは黙って残していた。で、あら、食べないの?と聞くと、うん、なんかお腹いっぱいで・・・とか言ってたのよ。ある時、師匠が「毎回同じものを残す」という事に気付いてくれたんで、ああ、嫌いなんだなとわかり、嫌なら嫌と言ってと頼んで、やっとそう言うようになったんだけどさ)

さて、
義母の料理のレパートリーを思い出してみたわ。
盆暮れに行ったくらいで何がわかる?とか思ってるでしょ。
ふっふっふ、それが知ってるのよ。
若い頃7ヶ月同居してた事があるもんでね。しかも単身で。

豚肉・・・お雑煮、焼肉、すき煮(たま~~~に)、肉ジャガ、カレー
鶏肉・・・うどん(義母がはっきり言ってたわ「鶏肉はうどん用にしかならない」って)
魚・・・焼くか煮る
魚肉ソーセージ・・・そのまま
豆腐はみそ汁のみ
玉子・・・目玉焼き、(たま~~~~~に卵焼きか茶碗蒸し)
大根・・・みそ汁
ジャガイモ・・・焼肉の野菜、肉ジャガ
玉ねぎ・・・肉ジャガ、カレー、
にんじん・・・カレー、お雑煮、なます
白菜・・・おひたし
キャベツ・・・みそ汁
ホウレンソウ・・・おひたし
きゅうり・・・酢の物か一夜漬け
精進揚げ・・・サツマイモ、レンコン、竹輪、椎茸、玉ねぎ
そうそう、夫さんの家の天ぷらは面白くて、衣がものすごく厚いので、中身がなんだかわからなかったりするのね。ギャンブル感満載よ。

メインはこんなものかなぁ・・・
よく考えてみるとこれでよく食べ盛りの男の子が育ったもんだと思うけど、人間て食べ物がそんなに豪勢だったりバラエティに富んでいる必要がないのね、きっと。だって、江戸時代の庶民の食生活なんてもっと少ない品数だったらしいし。
だけど、貪欲にいろんな料理を開拓してくる母親(←私の)を持つとこれはビックリの品数だわ。しかも食い意地が張ってる私としてはなんでこんなバラエティのない食事で我慢できるのかと思うわよ。世の中にはやまほど食材があるというのに。
でも、興味のない人からしたら、そんないろいろ作る方がきっとオカシイのよね。
一度なんか夫さんの実家を訪問した時、「お昼はパンでいいか?」と聞かれて、はい、と答えたら、食パン1斤が袋ごとテーブルの上にどんと出て、義母がそこから手づかみでパンを取り出し、テーブルに肘をついてむしゃむしゃ食べだした時はさすがに驚いたわ。ひいたわ。黙ってはいたけどね。
そうだ、夏なんか素麺だけってのにも、ビックリしたわね。
私、ずっと、何かオカズをつけなくちゃいけない、なんて思い込んでたんで、オカズなしの素麺だけというのもありなんだなと知って、ずいぶん楽になったりもしたけど。

全部悪いという事もないし、全部良いという事もないということかしらね。
by kumorinotini | 2013-11-20 22:29 | 舅と姑とその周辺 | Comments(0)

ミラーサイトだったのに、本家になっちゃって・・・


by kumorinotini