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姪の結婚式 3~スピーチ

非常にこぢんまりした結婚パーティだったので
お色直しもなく、そのための時間潰し用の宴会芸もなかったのでイベントは少なかったのだけど
一応乾杯のスピーチがありまして
それを花嫁の祖父(=私の父)が承ったのね。

つい最近まで老人クラブでいろいろスピーチをしてたので
大丈夫だろうと踏んだのかなんなのかわからないけど、白羽の矢がたったわけ。
だけど、老人クラブのそれとは違ったのか
父は考えてきた言葉をすっかり忘れてしばし沈黙。
こういう時こぢんまりした会場は気分がゆったりしてて良いわ。
やがて父も練ってきた言葉を思い出してしゃべり出したのだけど
その中に
「結婚して60年たつが、一度も夫婦ゲンカをしたことがない」ほどの円満夫婦なのでこの場のスピーチにふさわしい、という言葉があり、
聞いていた私はう~~~~~~ん・・・・となったわよ。

それは噓ではないけど、本当でもないから。
実際夫婦がケンカするとこは見たことがありません。
でも、それはいつもご機嫌でいたわけではなく
(実際、父は気難しい人だ)
家庭にいる父はほとんどピリピリしてたっけ。で、
ケンカすると、というか、ちょっと食い違う話でも
どんなにこっちに本当であろうとも「それはちょっと違うのでは・・・」と言った途端
父の眉間にシワが寄り顔つきは尋常でなくなり、必死になって反論というか相手を叩き潰す論理を考え始め、挙句具合が悪くなる。
具体的にいうと、
胃が活動を止めて気持ち悪くなるんだって。
で、必ずトイレで吐いていたものだわ。
それで父の状態がスッキリするなら良いのだけど
父はめちゃくちゃひきずる人なのよね。
つまり、いつまでもだらだらと具合が悪い。
となると後が大変なので、吐く音を聞きながら
あ~~~また吐いてる、こっちが我慢しなくちゃ、謝らなくちゃ、と毎度毎度暗い気分になったものです。
これは相手が妹の時はほとんど発動せず、
私か母の時だけ実にくだらない言葉にも反応して発動してたわ。
母の事は知らないけど、私の事は嫌悪してたから、仕方ないのだけど。

ま、よく言えば冷戦?
いや、ひとり冷戦かもしれない。
だって、こっちはそんな食い違い、もう忘れてるもん。
だから、
冷戦状態になるくらいだったら、
ぱっと明るくケンカ、言い合いをしてさっさと仲直りしてくれる方が何倍も良いといつも思っていたわ。

でも、他人はそんなの知らないわけです。
スピーチの後、新郎の親戚のご夫婦が
「あやかりたいので」とか言って、やってきたわよ。

父母と同じテーブルだったので、その交流の様子を見ながら
ああ、真実を知らないとこうなるのかと思ったわよ。
そして、私の隣で師匠も
「ばあちゃんのあの陰口を知らないって怖いよね~」
と苦笑してた。
そうね、母の父にかんする陰口もなかなかのものだもんね。

円満老夫婦にも闇の部分はちゃんとあるわけで
いやいや夫婦に限らず
良いことだらけの人間関係なんてきっとどこにもないのだわ。
by kumorinotini | 2014-12-02 22:58 | 舅と姑とその周辺 | Comments(0)

ミラーサイトだったのに、本家になっちゃって・・・


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