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映画「リプリー」

アランドロンの最高傑作「太陽がいっぱい」の原作を、アレンジ少なくして映画にしたらこうなったという作品なんだろうけど・・・
悪人が一人も出てこないのに、なんでこんなふうになっちまうかねぇという
悲しいお話でしたよ。
何かね、ため息しか出ない。

主人公のトムは結局3人殺してしまうんだけど
そのどれもきちんと計画たてて、というものじゃなく
はずみ(ディッキー)だったり、ばれるのを防ぐ(フレディー)ためにだったり、最後なんてわけわからなくなってた(ピーター)んじゃないかと思う。

殺そうなんて最初はまったく考えてもいなかったのに。
お金持ちのおこぼれがちょっと欲しかっただけ。
お金持ちに取り入って、いい思いがしたかっただけ。
ちょっと噓はついたけど、そんなもの小さいもので、詐欺には程遠い。

お金もちのディッキーがイジワルでやらしい男かというと
それもない。
金持ち特有のちょいワガママで軽く約束してしまうという面はあるけど
それだけだ。
根は陽気でいいやつなんだな。
ただ貧乏人のすがるような思いを知らなかっただけで。
ピーターもいい人だ。
悪党は・・・強いていえばフレディーだろうか。
でも、彼だって、トムを恐喝したわけじゃない。
軽く脅してみたかっただけど。
優位に立ちたかったんだろう。

なのに、なんで・・・・とため息が出るのだ。

パパ・グリーンリーフがトムに声をかけさえしなければよかったんだな。
by kumorinotini | 2015-10-23 22:27 | | Comments(0)

ミラーサイトだったのに、本家になっちゃって・・・


by kumorinotini