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ドラマ「明日の約束」


これは大変な意欲作だと思う。
しかも大変なテーマに丁寧に真面目に取り組んでいる。
だから、救いが・・・ないかもしれない。
***、
ドラマに登場するいろんな母親たちは、それぞれ毒母(最近の言葉らしいです)です。
スクールカウンセラーのヒナタの母は
初めのうちはちょっとだけ妙な女だが
後半になるととんでもない母であに思えるだけど
後半になってとこれまたとんでもない毒母であった、いや、毒母であるとわかる。
こういう育ちというか苦労した人が
心理学には興味を持ち、一生懸命なカウンセラーになるのだろうな。
そのあたりは納得。
***
マスダの母親も毒母であるけれど
非常にわかりやすい毒母なので、他者が容易に介入できるし
母ー子を引き離す事も可能だ。
ただヒナタがマスダに「あなたは強い」と言ったのには感心しない。
人はこの言葉を言いがちだけど、この言葉だけは決して言ってはいけない。
次に問題が起きた時、マスダはひとりで頑張ろうとしてしまう。
ガンバってしまう。
追い詰めてしまう。
***
問題はヨシオカケイゴ。
彼は学校というか部活でイジメを受けている。
それで不登校になっているのだが、家にいても彼には安息はない。
母という<愛にあふれた牢獄>に押し込められているからだ。
彼は学校にも家庭にも居場所がない。
このケイゴの母に仲間由紀恵。
一体誰がキャスティングしたのだろう。
慧眼である。
子供に対する時はまるで慈母観音のような微笑みを浮かべ、
学校に対しては子供を必死で守ろうとする母のようでいて
実は、息子を絡めとり締め付けているなどと誰が想像するだろう。
母親本人ですら気づいていないのだ。
逆に
なまじイジメがあったばかりに阿修羅のごとく、学校をカウンセラーを責め立てるだろう。
仲間さんの美しさが逆に怖さを倍増させる。
***
井上真央がいい。
かすかな表情の変化でヒナタの苦悩を何段階にも分けて演じている。
すばらしいの一語に尽きる。
***
マスダが母親に
「幸福の邪魔をしてごめん」
と謝るところで泣いてしまった。
私も母親にそう言われたくちだからだ。
生む決心したのは自分のくせに
何故子供のせいにするのか理解できないが。
by kumorinotini | 2017-10-19 22:13 | | Comments(0)

ミラーサイトだったのに、本家になっちゃって・・・


by kumorinotini