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ガッコーのセンセ

「mama-ken」さんの記事を読んでふと思い出した。

師匠が中学生の頃。

新学期のある日、
師匠は学校から「健康ノート」なるものを持たされて帰ってきた。
体重、身長、~の身体測定の結果やらを学校側が記入し
家庭の方で既往症など憂慮すべき病歴などについて書いて提出するものだ。
私はさっさと済ませるのが好きなので、持ち帰ったその夜に必要な事を書き込んで
翌朝、師匠に持たせてやった。
昼頃、中学校の保健室の養護教諭から電話があり
彼女はぶっきらぼうに言った。

 「お宅の健康ノートね、今朝、私の机の上に置いてあったんですよ」

なんだかわからないまま「はい」と答えると
彼女はいきなりお怒りモードに豹変して怒鳴った。

 「あれは担任に渡せって言ってあったでしょ!
 なんで直接こっちに持ってくんのよっ!
 ちゃんと担任の言う通りにしてくれないとこっちが迷惑するのよっ!」

あらぁ・・・
置いてあった、という事は誰かが置いたのだろう。
それが師匠の仕業かどうかはわからなかったけど
ここは一応大人の対応として

 「まあ、そうですか。それが本当なら申し訳ありませんでした。
 娘が帰宅したら、詳しく聞いてみます」

と言うと、
馬鹿な子どもの親は馬鹿親、と考えているのが
はっきりわかるような物言いで

 「次ぎからはちゃんとしてよねっ」

と保健室のセンセは怒鳴って受話器を置いた。

なんだか腑に落ちなかった。
師匠は基本的に真面目なので、先生の言いつけはかなり守る子どもだ。
担任に渡せ、と言われたのならその通りにしたはずだ。
気を利かせたのかしら・・・?
と思ったりしたがそっちはそっちで考えにくかった。
そこまで気を回す子どもでもないからだ。
これは本人に聞いてみるしかない。

帰宅した師匠に、今日、保健のセンセから電話があったんだけど、
と聞いてみると

 「今日、持ってったのは私ひとりだったけど
 ちゃんと担任のC先生に渡したよ。
 保健室になんか持っていってないよ。
 だいいち、保健室になんか行きたくないもん。
 あのヒステリ婆ぁの顔なんか見たくないし」

 「あらぁ、ヒステリ婆ぁ、はひどいんじゃないの?」

 「だって、ヒステリ婆ぁはヒステリ婆ぁだもん。
 誰かが具合悪くなって保健室に行っても
 あんた、仮病でしょって怒られるんだよ。最低の保健室じゃん。
 仮病だろうと何だろうと受け入れるのが保健室の役目なんじゃないの」

と師匠は手厳しい。
まあ、うちは悪くなかったんだしと、そこで済んだはずだった。
が、翌日、またまた、保健室のセンセから電話があった。

 「あーー昨日の件ですけど、担任のC先生が私の留守に置いていったんだそうです」

ああ、誤解が解けたんだなとほっとして、私は次ぎの言葉を待った。
どう考えても、このあとに謝罪の言葉が続くと思ったからだ。
だが、保健室のセンセはさらりと言った。

「じゃ、そういう事ですから」

「え?」

カチリと電話が切れた。

学力があって大学に入り、養護教諭になったのかもしれないけど
この人は保健室の先生になってはいけない人だなと思うとともに
<大人>って何だろうと悲しく考えた一日だった。
by kumorinotini | 2007-03-15 11:21 | 雑感 | Comments(0)

ミラーサイトだったのに、本家になっちゃって・・・


by kumorinotini