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映画「キッチンストーリー

激しくネタバレあり。



ノルウェー=スウェーデン合作の映画、だそうです。

台所での動線を知るために台所に観察者を置いて調べるという研究が実際にスウェーデンであったそうで
それをヒントに作ったそうです。
今だったら、監視カメラでも置くところだろうけど
当時(1950年代?)はそんなものないから、生身の人間を置く。
既婚夫人で成功したので、今度は独身男性で、と研究は進むのですが
ま、ここは映画ゆえのファンタジーだわね。
だいたい独身男性の台所での動線調べてどうするよって、話で。
だから、そこはファンタジーとして軽く流す。

観察対象者と観察者の二人は絶対交流を持っはいけない、と固く研究者の博士から言われるんだけど・・・・
人間、そんなことなぞできんわねぇ。
ずいぶんと頑張ったフォルケでも、ゆで卵の塩をこっそり借りた事から
ついにイザックと言葉を交わすことになっちゃうんだもの。
1回、ルールを破るとあとは雪崩のように、
といっても、ふたりの会話はとうとつとした感じで、山もなく谷もなく。

最後の場面は、イザックが死んだ、そして、その後をフォルケが引き継ぎ、グラントが来るのを待っている、で正解らしいんだけど、
私はイザックは2階で療養してて、グラントが変わらず、見舞いにくるのをフォルケが待っている、と無理矢理自分を納得させた。
だってさ、フォルケがイザックと共同生活しようと決心して帰ってきたら
イザックが死んでるなんて、あんまりだもの。
いくら映画の中で医者に「イザックの身体が心配だ」と何回も何回もいわせたとしてもさ。

塩漬けニシンやハム、名前も知らない食べ物が美味しいそうだった。
でも、グラントの嫉妬はちょっと怖いね。
だから、あそこは朝まで汽車が通らなくて、フォルケが目覚めて気づくだろうとグラントが甘く考えたとこれまたむりに解釈した。
ところで、あの小さなトレーラーハウス、すごくコンパクトでなんでも詰まってて、ちょっと欲しくなるほどだったけど
あれでは寒い夜は過ごせまい、と雪国育ちは思った。
一晩中暖気運転してないと死ぬよ、たぶん。

スウェーデン=ノルウェーが作ったにしては
そこらへん甘いけど、これまたファンタジーってことなのかしら。

そのへんを除けば、
たいへん私好みの映画でした。
でも、これは見る人を選ぶ映画ですわね。
by kumorinotini | 2012-05-11 15:08 | 映画 | Comments(0)

ミラーサイトだったのに、本家になっちゃって・・・


by kumorinotini