トメ袖の謎

私は夫さんの祖母の留め袖をもらっているのね。
これは何回か書いたかもしれない。
 
この留袖を、姑ーこれからはトメと書くけど
トメは彼女の長男(私の夫さん)の結婚式の時に仕立て直して着用したのよ。
留袖だから裾模様。大小の鷹が前、左脇、後ろに刺繍で模様になってるんだけど、かなり肥ったトメ用に仕立てた直したので、左脇の鷹なんて模様が合ってなくて、鷹の下半身にさらに鷹の首から下がくっついていたわ。ひとつ間違えたら4本足の鷹になるぎりぎりのとこで縫い合わせてたってわけ。これは一目でわかるヘンチクリンさだった。
その留袖を再再度縫い直して私のとこによこしたの。
結婚した早々に。
で、自分はその後山水模様のを着てたわよ。
次男の結婚式にも山水のを着たわ。(無論私は鷹の留袖。トメの親戚からは、あら懐かしい、ババのだわ、と言われた)
この山水留袖が、いつから存在するのか、わからないし
もしも最初から持っていたとすると
何故、トメは私たちの結婚式の時にわざわざ鷹の留袖を縫い直して着たのか?という疑問も出るわね。

鷹の留袖しか持ってなかったとかはなしよ。
そりゃ、オババが早くに亡くなって、それで、遺品として留袖を受け継いだっていうなら理解できるけど、オババは夫さんが二十歳過ぎるまで元気で生きてたのよ。
そして、トメは7人兄弟の2番目の子で長女、結婚は一番早かったの。
だから、トメは自分の兄弟妹の結婚式に参列する時は既婚夫人の常として留袖を着なくてはいけなかった。
今ならそこまで厳密でないけど、70年も80年も前よ。
結婚してる姉が自分の兄弟の結婚式に留袖を着ないって言う選択肢はないのよ。
現に、私の母の一番下の妹が結婚した時、母を含む姉たちは全員留袖で参列してて
その写真も残ってるわ。何故か立ち姿の写真で、母たち姉妹は花嫁に横にズラリと並んでて、そりゃあ、壮観だったわよ。
話がずれたわね、とにかくオババだって留袖を着る。
自分の子どもの結婚式だもの、当時だもの。
着るわよ、絶対。
おばあさんだからドレスでいいわ、なんて発想はないからね。
で、トメだって留袖を着なくちゃね。
姉なんだし、なんたって既婚夫人なんだから。
じゃあ、その時の留袖はどこに行ったの、ってなるじゃない?
次男嫁さんに遺したのがそれっていうんだったら、
だったら、なんで私たちの結婚式でそれを着なかったの、って疑問が出て来るわけよ。

今回、洗いに出してわかったけど、2週間くらいで仕上がってきた。
たぶん縫い直しに出すより早いと思うわ。
だから、山水が汚れてたからオババのを急遽、というのも変なのよ。
胴裏を新しくしたかったってわけでもないわ。
頂いた時、すでに胴裏は破れるかどうかのぎりぎりの状態だったし。

今となっては誰にも聞けないがゆえに
謎はいよいよ深まるばかりなのよ。


ところで
吝嗇な夫(オジジはケチで有名だったそう)が買ってくれたわりにはえらく立派な留袖だと初めは思ったんだけど
(あ~結婚時に実家から持たされたってこともありか・・・)
今回着た時にしげしげと見たら、裾前の縫い合わせのとこにあるべきはずの鷹の足の爪がない!
絵羽で刺繍を入れた時に忘れたとしか思えないんだけど
そのせいで立派な品だったけどお安く買えたのかなって思ったわ。
いや、私がやたら細いんだったら、模様あわせで中に隠れてしまって合わなかったって事もあるけど
たぶん私の体格は普通だと思うわ。
着物を着るにはちょっと背が高いけど、
鷹自体の模様は合ってたし。

そんなこんなトメ袖の話でした。
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by kumorinotini | 2015-01-25 22:40 | 夫さんの一族 | Comments(0)

ミラーサイトだったのに、本家になっちゃって・・・


by kumorinotini