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10/20 大人はわかってくれない

ブルツリー先生がある時言った。

「君らの得意な台詞に
 『大人はわかってくれない』
 というのがあるが、じゃあ、君らに聞きたい。
 君らは大人の事をどれだけ理解しているのか?
 理解しようと務めた事があるのか?
 自分たちがしもしようとしない事を他人に求めるな。
 そして
 君らは理解してもらえる努力をしたのか、と。
 黙って座っていて理解してもらえるなんて
 都合の良い事を考えるな。
 言葉を惜しむな。
 わからせる努力をしなさい。
 大いに努力をしたのにわかってもらえなかった時
 初めて『大人はわかってくれない』と言いなさい。
 何のために言葉があるのか、を考えなさい」

私はこの言葉を聞いて、かなり驚いた。
ブルツリー先生の言ったとおりだったからだ。
その頃の私は
「大人はわかってくれない」
としじゅう思っていたわけでないが、
時折、うっすらとそう考える事はあったし、
そう思うわりに わからせる努力はしていなかったからだ。
オムツを替えてくれるのを待つ赤ん坊みたいなものだ。

「お察しください」の文化の日本において
わからせる努力をするのは けっこうきつい作業だが
言葉を使う動物ならば それを駆使すべきであると
その時の私は深く感じ入ったのである。

そして、子育ての時にしっかり使わせてもらった。
効果のほどはわからないが
少しは効いたのではないかと思っている。
師匠は親に対して
割と言葉を尽くして説明してくれているような気がする。
親ばかかもしれないが。


ただ・・・・

「わからせる」事はたいそうエネルギーを要するので
今や中年の坂を下りきった私にはかなりしんどい。
最近では 面倒くさくてしょうがない。
これではいけないなぁと頭ではわかっているのだが
相手にわからせたところで
劇的に何かが変化するわけもなく
「まあ・・・いいかぁ・・・」
とズルズルと諦めてしまう事が多い。
だが、こうやって思い出したことだし
もう少し頑張ってみようかと思っている。
by kumorinotini | 2006-10-20 14:08 | 雑感 | Comments(0)

ミラーサイトだったのに、本家になっちゃって・・・


by kumorinotini