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パニック症候群と診断されて

私は高血圧で病院から毎月降圧剤のお薬を頂いている。
私の通っている病院は複数のお医者様がいて
決まった曜日に行かない私はいろんな方に診ていただいていたのだが・・・

ある時H先生に当たってしまった。
パッと見、H先生は私の苦手なタイプだった。
いかにも病人を診る、と言う態度だったからだ。

なんだか大げさそうで嫌な感じだなぁと思って血圧を測ってもらうと
案の定140ー90くらいと出た。
その時たいていのお医者様はこう聞く。

「おうちでどうですか?」

120~80くらいだと答えると

「ああ、やっぱりね。では、このままいきましょう」となるのが常だった。

ところが、H先生はこの血圧の値に仰天し、挙げ句

「これは高すぎる!すぐに薬を変えましょう!!」

と騒ぎだした。

こんな事を言われたのは初めてだ。
私は病院ではいつもそのくらいだからだ。

たいていの患者は病院で血圧を測られると
高めに出るのだそうで、それを「白衣症候群」という。
れっきとした病気であり症状だが、一過性なのだ。

私は腹を立てながらH先生に<白衣症候群>の説明をし
(なんで医者に病気の説明をしなくちゃならないんだよーー)
家庭で測るとそうでもないので
今のままの薬で充分である事を縷々説明したが
H先生はなおも疑わしそうな目つきをする。
強い薬を出されても困るので
必死になって説得を続けたところ、不承不承H先生は
いつもの薬を処方してくれる事になった。
疲れた。
診察でこんなに疲れたのは初めてだ。

で、また、そいつに連続してぶち当たるなんて
なんて運が悪いんだろうと憂鬱になりながら
椅子にすわって血圧を測ってもらうと案の定高めに出てしまった。
あわてふためくH先生。
しかたなく私が同じ説明を繰りかえすとH先生が聞いてきた。

「病院に来るのがそんなにイヤですか?」

よし。ここは強調してやろうと

「はい、すごく憂鬱になります」

ここまで言ってやれば病院で高い値が出るのを理解してもらえると思ったのだが
それはH先生を新たに暴走させる原因になってしまった。

「わかりました。お薬をもうひとつ出しましょう」

へ?

「何の薬ですか?」

「パニック症候群という病気がありましてね・・・」

「知ってます。でも、先生、私はパニック症候群ではありませんよ」

広場も怖くない、閉所も平気、バスにも電車にも
なんだったらJRに乗っても特に体調も精神も変化などしない。
自分が死ぬんじゃないかとドキドキする事もない。
現在、パニックの要素はおよそ持ってないと思う。
強いて言えば、H先生が嫌いなだけだ。

こんな事で不必要な薬を出されてはたまらない。
私は戦闘モードに入った。
アドレナリンが出て、心臓は全身に忙しく血液を送り出しはじめた。
と、H先生は私の脈を測り

「ほら、脈もこんなに速い。
 これはジョギングしてる時の速さですよ。
 やっぱり、パニックですよ」

こいつ、そんなに病気を増やしたいのか、
人を病気にしたいのかと本気で頭に来たが
ここで腹を立てたら、思うツボになりそうだったし
不必要な薬をもらいたくなかったので
大丈夫である事を粘り強く強調して、いつもの薬にしてもらった。
H先生は

「ちょっとでも具合が悪くなったらすぐ来てくださいね。
 本当はパニックの薬を飲んだ方がいいんだがなぁ・・・」

と未練たらたらだった。

冗談じゃない。

要らない薬を飲まされてたまるものか。

待合室に戻ると、先生方のタイムスケジュールが貼ってあるのに気が付いた。
しっかり記憶して帰った。
以来H先生にだけはひっかからないようにしているので
病院で測ってもらっても80ー120のあたりを推移している。
そして、パニック発作だって起こしていない。
基本的に機嫌良く生きている。


レベルの低いヤツはどこにでもいるものだけれども
それが医者だというのは非常に困った事だ。
by kumorinotini | 2007-03-13 15:15 | 雑感 | Comments(0)

ミラーサイトだったのに、本家になっちゃって・・・


by kumorinotini