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眼差し~義母の場合

最近の義母は、
こっちが話しかけ問いかけたりしても答えがひどく遅くなってきている。
こっちの言葉が義母の脳に染み渡るのにえらく時間がかかっているように見受けられる。
心がけて文章を短く、できれば3語以内で話すようにしているのだけれど、
義母の今の能力ではそれを理解し何かしら反応するのも難しくなってきているのかもしれない。
でも、ものすごく頑張って応えてくれるので、すまないなぁと思ったりする。

ケアマネさんも「2年前にお会いした時にはもっと目に力があったように思うんですけど」と言っていたけど、まさにその通りだ。
2年前の義母ならもっと目がきらきらしてて表情も豊かだった。
笑顔こそ少なかったけれど、驚いたり怒ったり満足そうにしたりしてたものだ。
それが最近では不快さを示す表情すらしなくなってきているように思う。

ただそれでも義母の目を覗き込むと
目に力はないけれどそれゆえか邪気がなくて無垢に見えて、
逆にこっちの汚い心や醜い思いがあっさり見透かされてしまうような気になるのだ。
あるいはこっちのそういう汚れた心が義母を汚してしまうような気がしてしまう。

義母の澄んだ眼差しに腹の底まで看破されてしまうような、言い様のない気まずさ・恥ずかしさを覚えるのだ。

だから、最近の私は義母と話をする時は
なるべく清らかな気持ちを保ち、穏やかな笑顔をするようにしている。
汚いもの、醜いものを振り捨ててるようにしている。

気持ちだけではなく部屋の中も綺麗なもので満たしてやりたいと思い
壁には花の写真をベタベタ貼ったりしている。

今後義母の命が長いのか短いのかわからないけれど、
義母のあの瞳には良いもの・美しいものだけが映ってほしいと思うからだ。
by kumorinotini | 2009-02-27 14:46 | 舅と姑とその周辺

ミラーサイトだったのに、本家になっちゃって・・・


by kumorinotini